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めんそ〜れ沖縄再び
--台風なんかに負けない!!--

気象庁発表の台風予想進路図ページを穴が開くほど見つめる。これが一番タイムリーで正確や。
画面には順調に、しかも一直線に沖縄に向かってくる台風6号の姿。さあ、西か東か、スピードアップか、ダウンか・・・

そう、台風直撃のために帰れなくなった沖縄旅行から3年の月日が流れた。臥薪嘗胆、捲土重来を誓って生きてきた佐川家(大げさ)。今度こそ沖縄の旅を満喫すべく、風水から占星術・タロットカードまで駆使して選んだ日柄なのに・・・(うそ)
それなのに、また、来てしまった台風の野郎。ああ、この世には神も仏もあらしませんか・・・
やっぱり“嵐を呼ぶ女”佐川家妻の厄払いを川崎大師でしておけば良かったと思っても後のフェスティバル。
ええい、こうなったらヤケクソじゃ。小生意気な台風なんぞ蹴散らしてくれよう!者ども、得物を取って出立するのじゃ!

*お詫びとご注意
この沖縄旅行の写真は、一部(というかほとんど)イメージ写真を使ってます。なぜかというと、デジカメのデータを消してしまったから・・・ 紙の写真は残っているのだが、スキャナーを買う金は無いので、しばらくこのままにさせていただきます。ご了承ください。

2002年7月8日 出発

とは言っても、気が重いなあ。今度も帰れなくなったらどうしようと弱気な心が顔をのぞかす。しかし、とりあえず行ってみな始まらんということで、9時頃と少し遅めの飛行機に乗り込む。

約2時間半後、那覇空港に到着。
あれ、晴れてる。見た目はいつもの青い空、白い雲の世界。なんや、やっと祈祷の効き目が出てきたか(うそ)と安心したのは束の間、風が異様に強い! 雨が降っていないだけで、風はまさに台風のそれである。ちぇ、期待して損したわ。
取り敢えずレンタカーを借り、宿泊先の読谷(よみたん)村はホテル日航アリビラへ向かって車を走らせる。
空港から国道58号線に入り北上、西海岸のリゾート地や嘉手納基地を通過し、残波岬の方へ左折、サトウキビ畑の中を通ってしばらく走ると海沿いにヨーロッパ調の瀟洒なホテルが現れる。空港から約1時間。

青い海がすぐそこ。完全プライベートビーチ(イメージ) 館内も地中海リゾートの雰囲気で統一(イメージ)

新しいホテルのため、どこもかしこも綺麗ですねー。家具とかもヨーロッパ系とアジア系がミックスされてリゾート気分を盛り上げてくれる。部屋は庭に面した1階のツイン。広々としていて、部屋からそのまま庭やプール・海に出られてしまうのが良い。
さあ、陽が照っているうちに海に行くぞ!と気合を入れてビーチに向かう。台風の接近をものともしない同志たちが海で泳いでいるのが心強い。さあみんな、台風なんて我々のパワーであっち向いてホイじゃー。
心の叫びが通じたのか、しばらく沖縄特有の強い日差しが出ていたが、しばらくしてスコールが降ってきた。我々の心に灯った火が一瞬にして消える。がっくし・・・
でもすぐ止むのがスコールのいいところ。部屋に戻り、晩飯を食いに那覇市内に向かおうとしたら、まさに今沈もうとしている夕陽が。そうや、ここ読谷村は夕陽が非常に美しく見えるスポットやった。こんな夕陽が見られるのも今日限りか・・・、と貴重な夕陽を眺めているとますます気が重くなる。

よし、こんな気分を払底するには食って食って飲んで飲むしかない。今日の晩飯は「ゆうなんぎい」(那覇市久茂地3-3-3)で。国際通りを一歩入ったところにあるこの店は沖縄家庭料理の老舗で、いつも観光客や地元の人でいっぱいらしい。確かに僕らが行ったときもタクシーがひっきりなしに店の前に止まってたもんな。

まずは定番のオリオンビールで乾杯(自前) 店内はいたって家庭的(自前) コースの一部。ジーマミー豆腐にミミガー(自前)

我々は30分ほど待ってやっと着席。頼み方説明をするおっちゃんに従い、定番料理のコースをオーダー。まずはオリオンビールで乾いた喉を潤す。沖縄に来たらこの軽いビールをグビグビいくのが合うさー。
次々と運ばれる食い物。「ミミガーの酢の物」は豚の耳を薄切りにしたものね。「ジーマミー豆腐」はピーナッツベースの豆腐(すなわち“地(ジ)”の“豆(マミ)”ね)。もっちりしてパンナコッタ系の食感である。

ラフテーにスクガラス豆腐(自前)
この店の名物は、泡盛にじっくりと漬け込んでとろとろにしたラフテー(豚の角煮)。口に入れると、ほのかな泡盛の香りがした後、舌の上でとろける豚肉が何ともいえず美味。自慢するだけあって、ここより美味いのを食ったことがない。最高。
スクガラス豆腐は、アイゴという魚の稚魚を塩辛にし、ちょっと堅めの島豆腐の上に並べたもの。食べるまではかわいそうやけど、食べたら泡盛が進む進む。

これらに、フーチャンプル(麩と野菜の炒め物)と豆腐ようをプラス。豆腐ようとは、島豆腐を乾燥させ、泡盛と麹を混ぜたタレに3ヶ月も漬け込んで発酵させた珍味中の珍味である。見た目は豆腐というよりサイコロ状のクリームチーズって感じやけど、楊枝でチビチビ食べても強烈な泡盛の風味が広がり、さらに泡盛が進むという具合である。

いやー、泡盛も飲んで満腹満腹。これで2人で3,000円ちょっとだから激安である。美味い肴で酒が進みすぎ、帰りの車はフラフラ気味でした。良い子は絶対にマネしちゃーだめだー。

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2002年7月9日 2日目

さて、今日はどんな天気やろか、ドキドキ。
と、カーテンを開けてみると、なぜかピーカン。どしたんやろまだ夢かいなと思ったが、フロントの天気予報図を見て納得。
台風6号は沖縄本島の東側をぎりぎりかすめて通過し、東寄りに進路を変えて九州・四国に向かっているらしい。やったー!!とうとう奴との戦いに勝利しました。念ずれば通ず。天は我等を見放さず。

プールサイド(イメージ)



さっそく大喜びでプールサイドへ突撃。甲羅干しをしたり、暑くなったらプールで泳いだり、ベッドで読書したりしてうだうだ過ごす。トロピカルドリンクなんて飲んだ日にゃあ、やっとこさ沖縄のリゾート気分を味わっているという実感が湧いてくる。

このホテルは庭や木々の整備がきちんとされていて、どこもきれいに掃除されている。さすが日航系ホテルだけあるぜ。今度沖縄に来ようと思っている人にも是非おすすめします。



日も落ちてきた頃に、車ですぐ近くの残波岬へ海を見に行く。

2kmに渡り断崖が続く(イメージ) 奥ゆかしい店や。で、一番はどこ?(自前)
残波岬は読谷村の北にあり、30mの断崖絶壁が2km続く荒々しい岬である。ごつごつした岩が海に突き出ており見ごたえ充分だが、風が吹くと海に吸い込まれそうで少し怖い。どうやって行ったんやっていうところに海釣りの人がいたりする。我々は野良犬と少し遊んだだけで離れた。

さて、晩飯まで若干時間があるからぷらぷらするかと車を走らせていたら、「沖縄で二番安いシーサー屋」という看板が目に留まる。あまりにも突っ込みやすい名称だが、一旦見ると確かめずにはいられない。まんまと店の策略にはまった格好だが、クソ暑いのにクーラーも無い店に入ると、ごくフツーのシーサー屋。誰が店員かわからないオジサンたち複数。埃をかぶっている商品。うーむ。

天井に張り付いているのはドルの紙幣(自前) 毎日オリオンビールで幸せ(自前)
本日の夕飯は、リゾートホテルが立ち並ぶ恩納村(おんなそん)にある「恩納つばき」(恩納村前兼久858-1)だ。入り口はちょっと風流な雰囲気漂うが、中に入るとうどん屋さんのような居酒屋である。
ちょっと驚くのが、天井に張り付いている物体。見たらドルや円の札を、おみくじの如く折り畳んで貼り付けてある。この行為の意味・ご利益等は不明。
メニューはチャンプル系の一般的な沖縄料理や、地魚の刺身などが多い。那覇の「ゆうなんぎい」もそうだが、値段がどれも格安でうれしくなる。1品が大体数百円前後。あっという間に満員になるのもうなずける。

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2002年7月10日 3日目

今日は超久しぶりのダイビングの日。それも沖縄ダイビングの聖地『ケラマ』に行くのや!主人は独身の頃(6年前)、同期のT須と慶良間諸島の座間味島の民宿に泊まり、ダイビング三昧をしたことがあるが、妻はケラマでやるのは初めてである。前回沖縄に来たときに“インチキ体験ダイビング”をやっているが(詳しくは昔の旅日記参照)、バリでも体験している妻に一度は本当の沖縄の海を見せたいと思い、“ちゃんと一人で泳ぐ”体験を見つけ、チャレンジしました。

今回利用したのは、「グランブルーマリンクラブ」(那覇市宮城1-16-6)。台風6号の影響で、まだ波が高いからボートダイブは駄目かいなと思いながら予約の電話をしたら、「大丈夫です。波の弱いところに行きますから!」と頼もしいお言葉。
送迎バスで迎えに来てもらい、ショップに着いて器材を借り、いよいよ船に乗船。慶良間諸島は那覇から高速船で約1時間。一緒に参加している関西方面女性3人組は、一部早くもグロッキーになって寝ているが、船酔いとは無縁の我々はデッキに寝そべり美しい風景を眺める。ちょっと曇ってて、強い風が当たると少し寒い。

1本目は、渡嘉敷島ビーチ近くの「アリガーケーブル」というポイント。船の上から見ていると、晴れ間から太陽の光が注ぎ込むたびにエメラルドグリーンの海が光りだす。台風の影響はあるが透明度は中々のもの。「やっぱり海ってのはこれくらいきれいでないとあかん!」と一人思い、これからのダイビングに期待しまくる。
妻は他の体験の人と一緒に潜り、主人は例の関西三人娘と共に潜る。ここは美しい砂地が広がるポイントで、ガーデンイール(アナゴの仲間)の群れがいるそうな。
ザブンと飛び込み、潜行。久しぶりの割には結構スムーズに沈むことができ、少し安心。ガイドの目黒さんについて進んでいく。一面に広がるのは美しいサンゴ、魚たち。色とりどりのサンゴや、周りを一緒に泳いでいく魚を見ていると、本当に別世界に来た感じがしてとても気持ちが落ち着き、体が軽くなるようである。
体長5cmくらいのウミウシや、イソギンチャクと戯れるクマノミなどを冷やかし、小魚をからかっていると左手の中指を噛まれた。素手だったので血が海の中に広がっていく(海の中では緑色に見える)。
さて、目的の砂地に到着。しばらく砂の上でじっとしていると、砂の中からどじょうみたいなのが何匹も顔を出し、ユラユラ動いているのが見えてきた。ガーデンイール。ずっと穴の中で暮らし、漂っているプランクトンを食っているらしい。恥ずかしがり屋なので、ちょっと近づくとすぐ穴の中に引っ込んでしまった。うい奴じゃ、もそっと近う寄れって感じ。
1本目は問題なく終了(潜水時間:40分、最大深度:22m、透明度:20m、水温:26.1℃)。

渡嘉敷島の美しいビーチ(イメージ) これよ、この美しいサンゴがケラマなのよ(イメージ) ガーデンイール。ちょっとシャイ(イメージ)

昼食をとり、砂浜で貝殻を集めたりしてたらパラパラと雨が。うーん、がっかり。天気が悪いと透明度ががくんと落ちるからなー。
主人だけ2本目は、座間味島近くの「ドラゴンレディー」というところ。
突然ですが、「彼女が水着に着がえたら」っていう映画知ってます?1989年バブル絶頂期に公開されたダイビング系映画で、原田知世と織田裕二が主演してるちゃらちゃら映画。その中で、湘南沖に沈んでいる「ドラゴンレディー」という飛行機を探す場面があるんやけど、その撮影のために飛行機がこのポイントに沈められているそうや・・・。湘南にはこんなサンゴありまへんて。めちゃめちゃ強引。行ってみたら、飛行機と言われんとわからんような物体が砂の中に埋まってました。そんなのより、ヒレをひらひらさせて飛んでいく?ウミテングを追いかけてる方がよっぽど充実した時間でしたわ。
(潜水時間:45分、最大深度:21m、透明度:15m、水温:26.8℃)

飛行機に見える?(イメージ) ウミテング。伊豆の大瀬崎にもいます(イメージ)
今回は若干天気が悪くて、ケラマ本来の透明度は堪能できなかったが、サンゴの美しさは沖縄の海の凄さを実感させてくれます。
誰でも少しの勇気があれば、このゆったりとマイペースで楽しめる世界に飛び込めます。
沖縄にいったら是非体験してみて。

あー、1週間くらい会社休んでもう一度ダイビング三昧の生活をしたい・・・

ホテルに帰ると、晩飯にちょうどいい時間。今日はリッチにステーキや!ということで、「鉄板焼きステーキハウスjam」(国頭郡恩納村冨着1518)に行く。沖縄にぴったりなトロピカルムード満点の内装、ボリュームもたっぷりで観光客にも人気のお店だとか。
入ってみると、確かにお客さんいっぱい。店はほの暗く、バーのような雰囲気だ。

目の前でごつい肉を焼いてくれる(自前) デザートは別室でゆったりと(自前)
基本の肉だけコースにしたのだが、サラダやスープなど結構たくさん出てくるので、これだけでも大満足である。
ここの若い店員さんはみな地元の人らしく、目鼻立ちの濃い南方系の香り漂うのも沖縄らしくてよろしいです。


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2002年7月11日 4日目

今日は早くも帰宅の日である。まさに光陰矢のごとし、少年老い易く学成り難し(関係なし)。那覇に向かいがてら観光をすることにする。
まずは近場の「座喜味城跡」から。ここは15世紀初めに建てられたとされる城(グスク)の跡で、世界遺産に登録されている観光地。の割には入場料もタダ、人も少なく、沖縄らしいのんびりムードが漂う。跡地なので石垣や城郭だけが残っているが、高台にあるため東シナ海の眺めが素晴らしいので、これを見るだけでも価値がある。

座喜味城のアーチ門(イメージ) 御殿山の“すば”(自前) デザートの“沖縄ぜんざい”もうまい(自前)

那覇に戻りつつ昼飯を食おうと探したのが、沖縄そばの「御殿山(うどぅんやま)」(那覇市首里石嶺町1-21-2)へ。ここは初日に行ってみたが、異様に道がわかりにくくさんざん探した挙句着いたら定休日だったという手ごわい店である。とにかく「城北中学校」というのを目指してくれ。
この店は、昔の琉球民家を使っており、クーラーもないのに座敷に座っていても驚くほど涼しい。とてものんびりとくつろげるいい店である。ここでは、いわゆる沖縄そばを「すば」というんやって。これと「フーチバジューシー(よもぎ入り炊き込みご飯)およびぜんざい(と言っても黒糖アズキ入りカキ氷)をオーダー。佐川家は麺類好きなのだが、沖縄すば(そば)はその中でも上位にランクされる。特にここのはあっさりカツオだしなのだが薄いのではなく、しっかりコクがあってめちゃ美味い!麺も適度な太さ・固さ。好きやなーこの感じは。空港なんかでお土産で売ってる物なんかとは比べ物にならんわ。やっぱり本場で食うに限る!

腹ごしらえをした後、「玉陵(たまうどぅん)」へ移動。ここは琉球王朝の尚氏の陵墓で、第二次大戦で破損したのを修復して公開されている(世界遺産登録)。隣には資料館があり、墓の内部や琉球時代の文物が保存されている。さっきの座喜味城跡もそうだが、沖縄には思いのほか古い史跡が残っており、それがどれも琉球が独特の文化圏であることを示していることは興味深い。
また、それらが何らかの形で戦争と結びついていたり傷跡が残っていたりして、決して数百年前そのままの形で残っているのではない。歴史の長さと残酷さを改めて感じさせるスポットである。

玉陵。屋根にはシーサーが(イメージ) 2千円札、覚えてます?(イメージ)
前回もやっぱりここは行かねばならぬということで「首里城」にも立ち寄る。
ここは琉球衣装を着た呼び込みのお姉さんを振り切るのが難しいことで有名なスポットである(うそ)。

この後は空港に戻り、もずくや泡盛などの土産を買い込み、無事に帰路に着きました。

沖縄は個人的にこれで5度目だが、毎回新しい発見をさせてくれるところや。
本当はもっとゆっくりして、ダイビングも3日くらいじっくりやりたいところだが、しがないサラリーマンはそうは問屋がおろしまへん。
でも、やっぱりまた行きたい。そんな気にさせる場所です。台風さえ来なければ楽園やのになあ。